院長の独り言

2021-04-12 15:42:00

風邪の時は?《後半》

風邪の時の発熱は辛い症状ですね。
発熱すると倦怠感や関節痛、食欲低下などが伴いやすいです。
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風邪の時の発熱は、体が病原体に対して増殖を抑えようとする反応の一つです。熱が悪さをしているわけではありません。

解熱剤を使うとそのときは熱が下がりますが、効果が切れるとまた熱が上がるのは体の中に病原体が残っているからです。解熱剤を使用しすぎると、病原体の増殖を抑える反応を弱めてしまうので、逆に風邪が長引いてしまうことさえあります。
熱が出た場合は、暖かくして水分を十分にとり休養をとることが大切です。解熱剤を使って熱を無理矢理下げて無理をするのは禁物です。

医者の私でも、風邪の時には時間があれば横になり、遅くても夜9時には布団に入ります。
私の場合は、悪寒がなくて体があつい時は首の後ろにアイスノンをあてて寝ています。私はここ最近は解熱剤を使ったことはありません。でも、熱性けいれんの既往のある子消耗しやすい病気を持っている子の場合は、座薬などで熱を下げる必要があることがありますので注意が必要です。

水分の取り方に関して、家庭で簡単に作れる飲料水をお教えします。結構便利です。熱の時などに飲むと結構おいしく飲めます。かなり甘めなので、糖尿病などの持病がある人はご相談ください。

~おうちで簡単!経口補水液レシピ♪~ 
<材料>
・水  500~600㎖
・塩  ふたつまみ
・砂糖  約大さじ3~4(手のひらでひと掬い)
・お好きな柑橘類  1個
 ※ 柑橘類はレモンでもみかんでも可

<作り方>
1.材料の水に塩と砂糖を溶かす
2.柑橘を搾って混ぜたら、完成!




2021-04-05 15:01:00

風邪の時は?《前半》

風邪をひいたことのない人はめったにいないと思います。
咳や鼻水、喉の痛みなどの症状、さらに熱が出たら辛いですね。
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風邪は、ウイルスが体に侵入して起こります。一般的には上気道炎(じょうきどうえん)といいます。風邪になったらこじらせない事が大切です。十分な休養と栄養補給が必要です。

風邪には特効薬はありません。病院や薬店でもらう風邪薬は風邪の症状を緩和する薬で、ウイルスを殺す薬ではありません。病院では風邪に伴って体力が落ちて細菌感染を起こすことが予想される場合は、抗生物質をもらうこともあるようです。

風邪を治す立役者は免疫力(いわゆる体力)です。かぜ薬ではありません。体内の白血球などの活力が高まって風邪のウイルスを撃退します。免疫力を高めるには休養と栄養補給が必要です。ですから、風邪薬を飲んで少し症状が良くなったからといって無理をすると、風邪を長引かせることになります。ちなみに、インフルエンザはいわゆる風邪ではありません(インフルエンザの場合はウイルスを直接抑える薬がいくつかあります)。高熱が出た場合は病院に行きましょう。

風邪をひいたときに出るいろいろな症状は、休養と栄養補給を促すように自分の体に教えてくれているサインです。しっかり休養をとりましょう。




2021-03-28 14:17:00

かぜ薬の処方

風邪を引いた時は体がつらくて、病院に行くのも一苦労だと思います。
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病院で診察を受けて「では風邪の薬を3日分出しておきます。」と言われて、3日で治らなかった時に備えて『もうちょっと薬を出しておいてくれないかな~』と考える人も多いと思います。これは、医者がケチだからではありません。普通の風邪の見立ての場合、だいたい病気の経過を考えると3~4日で回復することが多いので、この分の処方しかしない場合が多いのです。

これ以上風邪が長引く場合は、肺炎などの別の合併症が発生していたり、他の病気の可能性があったり、療養状況が思わしくない事が多いのです。そのため、同じ薬を飲み続けることは有効でない場合があるのです。長引く時は、症状に変化があり(鼻水が咳に変わったなど)薬を変えなければならなかったり、療養状況を指導し直したり、もう少し詳しい検査が必要だったりするので、再診してもらった方が良いのです。

それに、市販の風邪薬を買っても、普通に飲んだ場合は3~4日分ですよね。市販の風邪薬にも『これで治らなければ医師にかかること』って書いてあるでしょう。




2021-03-26 14:11:00

便秘と下剤

便秘の時に下剤を使うことがあるでしょう。
下剤にもいろいろな種類があるのです。
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市販されている下剤の多くは、刺激性の下剤です。これは腸を動かして便を送り出すことを目的とする下剤です。使いすぎると腸が強く動きすぎて、腹痛がおこることがあります。普通は翌朝便がでるように寝る前に飲みます。その他の下剤としては、膨張性下剤があります。大量の水と共に飲むことで腸の中で膨張して便を出します。また潤滑性下剤は、固い便に水分を与えることで滑りをよくするタイプです。塩類下剤は、腸の表面から水を引き寄せ便を柔らかくするタイプです。

一方、過敏性大腸によって起こっている便秘は、腸のけいれんが原因ですから、刺激性の下剤を使うと腸のけいれんが強くなって、よけいに便秘になることもあります。腹痛だけが強くなり、薬がうまく効かない場合があります。

このように、便秘の種類によってはこれらの下剤を使い分けるので、便秘で悩んでいる方は、ご相談ください。




2021-01-22 14:08:00

からだのむくみの原因は?

からだのむくみを自覚したことのある人もいると思います。
むくみはいろいろなからだの状態で起こってきます。
簡単に言えば『体の水分の分布のアンバランス』と考えればよいと思います。
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むくみは医学用語では浮腫(ふしゅ)といいます。全身の浮腫を起こす原因として、心臓の異常、肝臓の異常、腎臓の異常、甲状腺などのホルモンの異常、薬物による浮腫などがあります。この場合は、左右同時に起こり、体重の増加が見られることが多いようです。全身の浮腫がある場合は、これらの病気がないかどうかを検査することが必要です。

その他のむくみとしては、片方の膝が悪くて、片方の足にむくみが起こる場合や、お年寄りが長時間足を下におろしておく場合(下肢の静脈血の流れが悪い場合)などは、体の一部のむくみが起こることがあります。また、女性の方でホルモンのバランスが悪くなっている場合などに、むくみとして自覚される場合があります。

むくみを起こす病気や状態はいろいろあるので、むくみが続く場合はご相談ください。




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