院長の独り言

2021-05-20 16:21:00

睡眠剤の使い方

5月下旬前ではありますが、梅雨入りしたところもあるようですね。
気温のアップダウンもありますし、体調には気をつけたいものです。

今週は睡眠剤についてのお話です。 
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睡眠の障害には大きく分けて3種類あります。一つ目は、床に入って睡眠につくまでに時間がかかる場合です。二つ目は、寝付くのは良いのですが、途中でたびたび目が覚めて、目が覚めたら眠れない場合です。三つ目は早朝覚醒で、特に早く寝たわけでもないのに朝の4時頃に目が覚める場合です。

不眠の原因は様々です。普通に目がさえてしまっている不眠の場合もあるでしょうが、騒音などの睡眠を妨げる原因がある場合や夜間に起こる喘息や胸の痛みがある場合、うつ病などの精神疾患がある場合なども不眠の症状が見られます。不眠の原因によって、どんな対処が必要かを検討し、薬剤が必要な場合は睡眠を助ける薬を使用する場合があります。最近では、薬が効きにくくなってくる「耐性」が起こりにくい睡眠薬もあります。

私たち医者の間では、いわゆる睡眠剤を処方する時は、薬の効いている時間を考慮して薬を選びます。例えば寝付きが悪い場合は、飲んだらすぐ効き始めて、効果が長く持続しない薬(半減期が短い薬)を選びます。いわゆる睡眠剤は便利な反面、ふらつきが起こったり、呼吸が弱くなったりする副作用もあるので、使用に際しては自分がどのタイプの不眠なのかをご相談ください。