2026-02-13 20:01:00

糖尿病と血糖値

血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のことです。食事と血糖値の関係はどうなっているのでしょう。正常な場合と糖尿病の場合はどこがちがうのでしょう。

一般に、食事を取ると、糖分はすみやかに吸収されて、食後30分から1時間半後に血糖値が最高になります。しかし、血糖値が160mg/dlを越えることは通常はありません。それは、食事をして血糖値が上がりはじめると、膵臓の細胞からインスリンというホルモンが分泌されて、血糖値が上がりすぎないようになっているからです。

ところが、糖尿病のように、インスリンの分泌が悪い場合には、血糖値が160mg/dlを越えてしまいます。通常は血糖値が170~180mg/dlを越えると尿に糖がでるようになります。

インスリンは血糖値を下げるだけが本来の作用ではありません。インスリンは、からだの細胞がエネルギー源としてブドウ糖を利用するのに必要なホルモンです。糖尿病になると血管の中のブドウ糖を細胞の中に取り込めなくなってしまって、あふれてしまったブドウ糖を尿と一緒に捨ててしまっている状態なのです。糖尿病がひどくなるとやせてくるのは、細胞が栄養失調になっているからです。

糖尿病で食事療法が大切なのは、カロリーのとりすぎで血糖値が必要以上に上がって、自分の体で作っているなけなしのインスリンが無駄使いされないようにすることです。食事療法を守ることで、なけなしのインスリンの無駄使いがなくなってくれば、インスリンを作る細胞が元気を取り戻して、必要な量のインスリンを作ることができるようになってきます。

 

2026-01-13 11:05:00

ダイエットについて

お正月を迎えて、はや2週間ほどが過ぎました。ダイエットのために運動をしている人も多いと思います。でも食べてしまったしまったお菓子のカロリーを消費するのは結構大変です。

ダイエットのため健康的に減量するためには、脂肪を燃焼させることが大切です。筋肉を落としてしまうと、耐久力がなくなってしまうので、よくありません。

さて脂肪組織を1kg落とす(体で燃焼させる)には、どのくらいのカロリーが必要でしょうか?

約7200キロカロリーです。これは、脂肪のカロリーは1gあたり9キロカロリーなので、脂肪組織の中に純粋な脂肪が8割占めているとするとこのカロリーになります。

さて、散歩1時間で消費するカロリーは、約160キロカロリーですから、毎日1時間歩いて1kgの脂肪組織を落とすには45日かかる計算になります。

脂肪を落とすということは、運動だけでは大変です。脂肪を落とすのに大切なのは食事で食べ過ぎないことが第一です。逆に食事療法だけでは、筋肉が落ちて、基礎代謝量が減り、食事療法の効果が出にくくなります。

ちなみにダイエット(diet)という単語の本当の意味は『食事』です。

2025-12-15 08:54:00

薬の飲み方について

病院でもらった薬は、食後とか食前とか飲む時間が書いてありますね。これはどんな意味があるのでしょうか?

薬は普通、胃で溶けるので、胃の中に食べ物が入っている場合は吸収が悪くなるので、吸収を良くしたい薬の場合は、食前に服用します。一般に、食前とは、食事をする前20分から30分が目安となります。

食後に服用する場合は、胃の中に食べ物が残っているので食前に内服するよりも吸収はゆっくりとなりますが、鎮痛剤など胃に負担がかかる薬などでは、食後の服用が好ましいと考えられます。また、食後の服用は、3度の食事と関連付けてのみ忘れを防ぐ効果もあります。一般に、食後とは、食直後から30分後までに服用します。

食間に服用する場合は、食べ物が残っていると薬の効果が十分に発揮できない場合などです。服用する時間は、前の食事の2~3時間後です。

薬を飲む時は、たっぷりの量の水か湯冷ましで飲むようにしましょう。十分の量の水で飲めば、それだけ早く薬が溶けで吸収が良くなります。少ない量で飲むと、食道に薬がくっついて潰瘍などをおこしたりします。水や湯冷まし以外で飲んではいけない薬もあります。薬をもらうときは薬局で飲み方をしっかり聞きましょう。

2025-11-13 09:40:00

胆石について

 

木々の葉もオレンジ色に色づき始め紅葉が進んでいます。師走も目の前です。今日は胆石のお話です。

成人病の検査で胆石を指摘される人が増えています。胆石とはいったいどんな病気なんでしょうか?

胆石は、肝臓で作られる胆汁を元に形成されます。胆汁の成分は、コレステロール、胆汁酸、リン脂質、ビリルビンなどです。

普通は胆汁は、肝臓から総肝管を通って胆のうに溜まり、一度胆のう内で濃縮されます。十二指腸に食べ物がくると胆のうが収縮をして、胆汁は総胆管を通って十二指腸に流れていきます。十二指腸では脂肪の消化を助けたり、ビタミンの吸収に役立ったりします。便の黄色い色は胆汁の色です。

通常は、肝臓から十二指腸まで滞ることなくスムーズに胆汁は流れていきますが、胆のう内で長時間濃縮されたり、コレステロールの成分が多すぎたり、細菌の感染が起こったりすると、胆石が形成されます。

最近の報告では、成人の5~10%に胆石を持っていると言われており、規則正しい食生活、肥満やコレステロールへの注意が必要です。




2025-09-12 10:49:00

慢性肝炎について

昨日の午後からの激しい雨とおそろしい雷の音には驚かされました。今日もまた雷雨の可能性もあるようなので注意しましょう。

前回に引き続き、今回は慢性肝炎についてお話させていただきます。

慢性肝炎のほとんどはウイルス性です。その中でもB型慢性肝炎とC型慢性肝炎が主です。自己免疫性肝炎などがありますが少数です今回はB型慢性肝炎とC型慢性肝炎について解説します。ウイルスの種類によって慢性化のしくみがかなり異なります。

B型慢性肝炎は、ほぼすべて、出産時や幼少児期にB型肝炎ウイルスが体内に入り、健康キャリアーとしてウイルスを持っている状態から発症します。健康キャリアーの人が30才を越えた頃から、炎が起こりはじめ慢性に経過する病気です。

B型肝炎ウイルスが大人に感染しても、慢性肝炎になることはほとんどありません。大人に感染すると、急性B型肝炎になって治癒するか、不顕性(ふけんせい)感染として、肝炎を発症するすることなく治ってしまうか、まれに、劇症肝炎になって肝不全になるかです。B型肝炎ウイルスが幼少児期に感染した場合にのみ、健康キャリアーから慢性肝炎になるのです。

C型肝炎ウイルスは、幼少児期・成人に関わりなく、急性肝炎から慢性肝炎になる場合があります。これは、C型肝炎ウイルスを体から排除する機構がうまく働かない場合があるからです。急性肝炎が治りきれず、ウイルスが残ってしまうと慢性肝炎としてくすぶってしまうわけです。慢性肝炎の状態が長く続くと、肝硬変になる場合があります。