院長の独り言
急性肝炎について
昨日今日と涼しく、ほっと一息つけますね。今日は急性肝炎についてお話します。
急性肝炎を起こす原因の多くはウイルスです。ウイルスとしてはA
急性肝炎の症状は、発熱、食欲低下、全身倦怠感、黄疸が特徴です
ウイルス性の急性肝炎ではほとんどの場合、入院をして安静と点滴
急性肝炎の中できわめてごくまれに、劇症肝炎といって、一気に肝
心筋梗塞とは
うつ病とは
今日は朝からどんよりした空です。にわか雨が降るところもありそうですね。
うつ病というと、一昔前は、精神科で診てもらうめずらしい病気という印象でした。最近はストレス社会で、誰もがかかることがある病気となりました。最近のうつ病の特徴はどんなものがあるのでしょうか。
古典的なうつ病の特徴は、繰うつ病といって、繰の状態と、うつの状態が交互に周期的に繰り返される病気です。しかし最近では、うつだけが表面にでるうつ病が多くなっています。うつ病の症状の特徴は、抑うつ気分、元気がでない、何となくだるい、食欲が出ないなどが多くみられます。症状が重くなるにつれて、考えがまったくまとまらなくなったり、自殺念慮が見られたりします。
うつ病の場合は、仕事がはかどらない、何となく元気がないなどの症状が見られるため、周囲の人は、つい励ましたりしがちですがこれは厳禁です。うつ病の患者さんは、頑張りたくても頑張れない状況になっていますから、励ましをすればするほど、頑張りが空回りしすぎて余計に病気を悪くします。
うつ病の患者さんは、必ず何らかの睡眠障害が見られます。周囲の人で気づいた人は、休養をとらせることと、専門の医師に相談するように勧めることが必要です。最近、比較的副作用の少ない使いやすい薬が出てきています。早めに治療を開始すれば、社会復帰ができる例が多いのも特徴です。
ウイルス性肝炎について
肝炎を起こす原因には、肝炎ウイルスや薬剤、アルコールなどがあります。肝炎ウイルスによる肝炎について説明します。
肝炎ウイルスは、現在はっきりわかっている物では、A型、B型、C型、D型、E型の5種類があります。G型やTTVといったウイルスも報告されていますが、本当に肝炎ウイルスかどうか研究段階です。A型からE型までの肝炎ウイルスは大きく2種類に分けられます。
A型とE型は、流行性肝炎を引き起こすウイルスです。感染経路は口からウイルスが侵入し便から排出されます。汚染された水や食べ物によって感染します。一方、B型、C型、D型は血清肝炎を引き起こすウイルスです。感染経路は血液です。輸血や汚染された注射器をの使用(覚醒剤など)、出産、性交などで感染します。
また、流行性肝炎を起こすA型、E型肝炎ウイルスは急性肝炎しか起こしません。一方血清肝炎を起こすB型、C型、D型肝炎ウイルスは、急性肝炎も慢性肝炎も引き起こします。D型肝炎ウイルスは日本ではまれで、B型肝炎ウイルスを持っていないと感染できません。現在問題になっている肝硬変や肝癌に関係しているのは、慢性肝炎を起こすB型、C型肝炎ウイルスです。
吸収のしくみ
消化した栄養素はどうやって吸収されるかを説明します。吸収とは、小腸の粘膜上にある栄養素が細胞内に取り込まれて毛細血管に流れていくことを意味します。
消化液などによって消化された栄養素は、小腸内の細胞に取り込まれるにはまだ大きすぎます。もっと分子が小さくないと小腸の細胞には入れません。しかし、これ以上栄養素を小さくする消化液は小腸液にはほとんど含まれていないことが最近わかりました。ではどこで栄養素をもっと小さくするのでしょう。
これは、小腸の粘膜の膜の隙間にある消化酵素によって最終的に分解されより小さい分子になって分子レベルの大きさで小腸粘膜を通過し細胞内に入ることがわかりました。これを膜消化といいます。これによって、消化と吸収を厳密に区別するのが難しくなったわけです。
膜消化によって、糖質は、ぶどう糖・果糖・ガラクトースに分解され、蛋白質はアミノ酸に分解され毛細血管に入り、肝臓へと運ばれます。これらの吸収は、十二指腸、空腸および回腸の上部で行われています。