院長の独り言

2021-05-20 16:17:00

漢方の使い方(2)

東洋医学と西洋医学とでは薬の使い方が違っています。
漢方薬を使用するときの注意点を説明します。

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たとえば、薬店でも売っている葛根湯はよくご存じでしょう。しかし、風邪の時イコール葛根湯ではないのです。葛根湯を風邪に使う場合は、風邪の初期で、比較的体力がある人が対象となります。頭痛や発熱・悪寒があり、汗が出ない時期で背中や肩のこわばりがある人に使うと効果的です。一方、風邪の初期が過ぎて汗が出るようになり、高熱は出ないが食欲が落ちている場合には、葛根湯ではなく、別の漢方を使う必要があります。病気の時期に応じて漢方薬を使い分けるのが処方のコツです。

また、漢方薬には副作用があります。西洋薬ほど強い副作用は出ることは少ないですが、胃腸の弱い人や虚弱体質の人に葛根湯を使うとさらに食欲が落ちたりすることもあり、体力や病勢に応じて薬を使う必要があります。さらに、西洋薬との併用についても使用してはいけない漢方薬があるので注意が必要です。漢方を飲む場合はご相談ください。