院長の独り言
鉄の不足と貧血の関係
貧血の中でも一番多い、鉄欠乏性貧血について少し詳しく説明しましょう。
通常は、特別な偏食がない限り、鉄分の摂取量が極端に足りなくなることは多くはありません。どういった場合に体の中の鉄分が不足してしまうのでしょうか?
まず一つは、胃潰瘍や大腸癌などの病気があって消化管からの出血がじわじわ続いていると、出血した分の赤血球を補うために骨髄での造血作用が進みますが、その時に原料である鉄が不足してきて、鉄欠乏性の貧血になります。
消化管からの出血が一度にドンと起こるとショックになったり血便がでたりして早く気づくのですが、じわじわ出血している場合には、貧血として症状に現れます。
もう一つは、女性の場合に多くみられるのは、子宮筋腫などの婦人科疾患がある場合です。子宮筋腫では、生理の量が多かったりして、定期的に失われる血液が多くなりがちで、鉄欠乏になりやすいといわれています。子宮筋腫がなくても、生理の量が極端に多かったり、長く生理が続いたりする場合も鉄欠乏の状態が起こっていることがあります。
鉄欠乏性貧血のある場合は、こういった原因が考えられるので、検便や胃カメラ・大腸検査、エコー検査などが行われることがありますので、早めにご相談ください。
排泄物について
人間の排泄物である尿と便の違いはわかりますか?
簡単に言えば、尿は血液の中の不要な物、便は腸の中で不要になった物です。尿は腎臓で作られます。腎臓は血液の中から必要のない物質を濾過・濃縮して尿ができます。一日の尿量は普通の場合1.5リットルです。
尿をみると体のいろいろな状態がわかります。蛋白が混じる場合は腎臓の病気が隠れていることがありますし、糖が混じる場合は糖尿病がないかどうかを調べます。潜血(血液成分が混じる)反応があれば、腎臓や膀胱の病気・尿管結石などを調べます。
尿中の塩分量を調べることで、一日に摂取している塩分の量を推測できるのです。たとえば、尿中塩分量が1リットル中8gであれば、その1.5倍の12gが一日塩分摂取量です。高血圧の予防などのために、一日の塩分摂取量を10g以下にすることをお勧めしています。
血圧の測り方
この連休中、晴天が続きますね。いかがお過ごしでしょうか。
血圧とは血管の中の血液の圧力の事です。
普通に行われている血圧の測り方は、腕にマンシェット(
いわゆる上の血圧とは心臓が収縮して血液を全身に送り出す時の血
収縮期血圧は、
このとき、
さらにマンシェットを緩めていくと、
つまり、マンシェットを緩めていって、
食中毒について
一般に食中毒は7月から10月に集中して発生しますが、暖かくなってきて気温の高い日もあるこの時期から注意が必要と思います。
家庭ではどんなことに注意すれば良いのでしょうか?
細菌性食中毒の原因菌は、サルモネラ、腸炎ビブリオ、
家庭で食中毒を防ぐには、菌を「つけない」、「殺菌する」、「
細菌を増やさないためには、冷蔵庫は10度以下、
花粉症のメカニズム
今日は陽もあまり射さず、ひんやりした感じです。
花粉症は春や秋の季節の変わり目にみられます。
花粉症は、花粉(抗原物質)
ヒスタミンやロイコトリエンの共通した作用は、
ヒスタミンやロイコトリエンの作用によって、
この水鼻、くしゃみ、