院長の独り言

2023-05-04 14:21:00

血圧の測り方

この連休中、晴天が続きますね。いかがお過ごしでしょうか。

血圧とは血管の中の血液の圧力の事です。血圧を示す時に上の血圧、下の血圧などと表現しますね。一回の血圧測定で2つの血圧がでてくるのはどうしてでしょうか?

普通に行われている血圧の測り方は、腕にマンシェット(空気を入れてしめつける袋)を巻いて水銀の血圧計を用いますよね。血圧の表し方は○○○/△△△mmHgになります。mmHgは水銀柱を何ミリ押し上げる圧力があるという意味です。○○○はいわゆる上の血圧、△△△は下の血圧と言われています。

いわゆる上の血圧とは心臓が収縮して血液を全身に送り出す時の血圧=収縮期血圧、下の血圧とは心臓が拡張して血液を送り出した後、平衡を保った時の血圧=拡張期血圧です。

収縮期血圧は、マンシェットで動脈を締め付けて動脈を通る血液を遮断した後、マンシェットを少しずつ緩めて、血流が再開する時の血圧です。

このとき、腕の動脈の上に置いた聴診器からは血管雑音が聞こえ始めます。この理由は、圧迫された血管の中を流れる血液に渦ができるためです。

さらにマンシェットを緩めていくと、血管雑音が聞こえなく時の圧力が拡張期血圧です。血管の圧迫がとれて、血液に渦ができなくなった時です。

つまり、マンシェットを緩めていって、腕の動脈に当てた聴診器から、血管雑音が聞こえ始めた時の血圧が収縮期血圧、血管雑音が聞こえなくなった時の血圧が拡張期血圧です。最近は、自動血圧計が普及して、家庭でも簡単に正確に血圧が測定できるようになりました。家庭で使う血圧計を購入する場合は、手首や指で計る血圧計よりも、腕に巻くタイプの血圧計を選びましょう。こちらの方が正確です。