院長の独り言

2022-11-08 22:27:00

心の健康

心の健康を考える場合に大切なのは、人間として互いに関わり合って生きていくことがスムーズにできる状態を保つことが不可欠です。


心が健康である条件は

(1)行動や考え方が柔軟であること

(2)協調性があり、社会に参加する活動力があること

(3)他人を尊敬したり愛情をもてること

(4)自分の長所短所がわかり自制心があること

(5)生活を楽しめること

と言われています。

しかし、人の成長の過程でその心の状態は人によって様々です。

この心の働きは、自我の状態が影響しています。自我は人格の形成に関係しています。一般に私たちの性格は3つの自我から成り立っています。一つは両親の自我(P)、大人の自我(A)、子供の自我(C)です。Pは親が子供に理想の姿を教えるように、人としての理想を追求する自我です。Aは周囲に気を配り、自分の置かれている環境の中で現実的にうまく適応する自我です。Pは本能的な欲求を満たしたり本能的に身を守ろうとする自我です

このP,A,Cの自我の状態がバランスよく保たれている場合はストレスとうまくつき合い、心身共に調和した生活を送ることが可能です。たとえば、Cが大きく、P,Aが小さいとわがまま人間のタイプになります。また、PがCやAよりも大きければ、過剰適応タイプとなりストレスがたまりやすい状態になってしまいます。

この分析の方法は交流分析と言います。人間関係やストレスに対処する方法として、心療内科や精神科で使われている手法です。この自我の状態を調べる方法はエゴグラムを用います。