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松原スキンクリニック

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Clinic Information

松原医院

目黒区自由が丘の内科
東京都目黒区自由が丘3-10-8
東急東横線・大井町線
自由が丘駅より徒歩5分

診療内容
内科、消化器科、循環器科、呼吸器科、内分泌代謝科、アレルギー科、肛門科、神経内科、泌尿器科
胃カメラ 経鼻カメラ(ハイビジョン)、大腸カメラ(ハイビジョン)、超音波(デジタル)、レントゲン(デジタル)、大腸ポリープ切除術

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喘息・咳喘息

喘息の病態

喘息は、気道炎症と種々の程度の気道狭窄と気道過敏性の亢進、臨床的には咳、喘鳴、呼吸 困難で特徴づけられます。持続する気道炎症は、気道傷害とそれに引き続く気道構造の変化 (リモデリング)を惹起し、非可逆性の気流制限をもたらし、気道過敏性を亢進させます。


成人喘息での診断の目安(ガイドラインにおける)

①発作性の症状の反復
発作性の呼吸困難、喘鳴、咳などの症状の反復があり、これらの症状は夜間から早朝にかけて多く出現します。

②可逆性の気流制限
増悪期と寛解期でピークフロー(PEF)や1秒量(FEV1)は大きく変化します。発作は自然に、あるいは治療により寛解します。PEF値の日内変動20%以上、β2刺激薬吸入により1秒量が12%以上増加かつ絶対量200mL以上増加で可逆性があると判定されます。

③気道過敏性の亢進
アセチルコリン、ヒスタミン、メサコリンなどの気道収縮物質を吸入し、その反応性を測定することで判定します。

④アトピー素因
環境アレルゲンに対するIgE抗体の存在を評価します。

⑤気道の炎症の存在
喀痰、末梢血中の好酸球数の増加、ECP高値、クレオラ体の証明、呼気中NO濃度上昇により評価します。

⑥識別診断疾患の除外
症状が他の心肺疾患によらないことを確認します。


鑑別を要する疾患

  1. 上気道疾患:喉頭炎、咽頭蓋炎、vocal cord dysfunction(VCD)
  2. 中枢気道疾患:気管内腫瘍、気道異物、気管軟化症、気管支結核、サルコイドーシス
  3. 気管支~肺胞領域の疾患:COPD、びまん性汎細気管支炎、肺線維症、過敏性肺炎
  4. 循環器疾患:うっ血性心不全、肺血栓塞栓症
  5. アンジオテンシン変換酵素阻害薬などの薬物による咳
  6. その他の原因:自然気胸、迷走神経刺激症状、過換気症候群、心因性咳嗽
  7. アレルギー性呼吸器疾患:アレルギー性気管支アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群)、好酸球性肺炎
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喘息の検査

日常臨床でよく使う検査

1.スパイロメトリー

肺活量などの最大換気量や1秒量などの最大換気流量を測定し、呼吸器全体の換気能力や障害などを評価する検査です。

●測定方法
測定方法
1.ノーズクリップをして力を入れずに素早く息を最大限吸いこみます。
2.マウスピースの周りの息漏れがないことを確認し、一気に最大限吐き出します。
3.3回測定し、最良値のものを採用します。

●評価方法
【努力呼出曲線】
スパイロメーターを用いて最大吸気位から最大呼気位まで思い切り強く、できるだけ速く息を吐き出すことで努力呼出曲線が得られます。この曲線から肺活量(VC)や1秒量(FEV1)、1秒率(FEV1%)が求められます。
FEV1%が70%未満であれば閉塞性障害と診断され、喘息の可能性があります。
努力呼出曲線

2.ピークフロー(peak expiratory flow : PEF)

●PEFとは
PEFとは十分に息を吸った状態から最大の努力性呼出のときに生じる最大の気流速度です。ピークフローメーターにのり手軽に測定可能で、喘息の診断だけでなく自己管理に有用です。

主なピークフローメーター

主なピークフローメーター
ミニライト アセス バーソナルベスト バイタログラフ

(写真提供;ミニライト-松吉医科器械株式会社、アセス・パーソナルベスト-チェスト株式会社、バイタログラフ-宝通商株式会社)

●測定方法
測定方法

●評価方法
PEFを自己測定することで、呼吸機能の日内変動を知ることができます。
【治療目標】
・PEF値の変動…自己最良値※の20%未満
・PEF値…予測値の80%以上
評価方法

その他の専門的な検査

気道可逆性試験
気管支拡張薬(短時間作用性吸入β2刺激薬)の吸入前後に1秒量を測定し、その改善の割合を計算することによって気道可逆性の程度を判定します。

気道過敏性試験
気道過敏性試験では、一般に低濃度の気管支収縮薬(メサコリンやアセチルコリンなど)の吸入から開始して、倍々に濃度を上げ、気道の収縮反応をみます。
ときには発作を誘発することもあり、被験者にとってはある程度の侵襲を伴います。

インパルスオシロメトリー
安静呼吸時に、大きさの異なるいくつかの周波数の波を気道内に送り、それぞれの周波数ごとの呼吸抵抗などを測定する検査です。周波数により中枢気道成分と末梢気道成分を分けて測定できます。

呼気NO(一酸化窒素)濃度測定
(写真提供; チェスト株式会社 NIOX MINO®)

呼気NO(一酸化窒素)濃度測定
喘息患者さんの気道では、炎症により大量の一酸化窒素(NO)が産生されています。そのため、呼気中のNO濃度を測定することで好酸球性気道炎症の存在や程度を知ることができるとされています。

 

誘発喀痰検査
(写真提供; フクダ電子株式会社)

誘発喀痰検査
誘発喀痰検査は、高張食塩水をネブライザーを用いて吸入することで、気道分泌を誘導し喀出された喀痰を評価します。喀痰中の好酸球比率の増加、ECP高値あるいは剥離した気道上皮であるクレオラ体の証明は気道炎症の存在を示唆します。最初に喀出された喀痰と最後に喀出された喀痰とで中枢気道、末梢気道に分けて炎症を評価できます。

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喘息の治療

喘息治療の目標(成人)

  • 1.健常人と変わらない日常生活を送れること。
  • 2.正常に近い肺機能を維持すること。PEFの変動が予測値の20%未満。PEFが予測値の80%以上。
  • 3.夜間や早朝の咳や呼吸困難がなく十分な夜間睡眠が可能なこと。
  • 4.喘息発作が起こらないこと。
  • 5.喘息死の回避。
  • 6.治療薬による副作用がないこと。
  • 7.非可逆的な気道リモデリングへの進展を防ぐこと。

(喘息予防・管理ガイドライン2009)

治療ステップ

成人喘息の治療に必要な薬剤は、継続的に使用する必要のある「長期管理薬(コントローラー)」と喘息発作時に使用する「発作治療薬」の2種類に大別されます。

喘息治療はその強度から4つの治療ステップに分けられます。

抗炎症治療に重さを置き、吸入ステロイド薬(ICS)が全ての治療ステップで第一選択薬となっています。

治療ステップ2以上ではICSと長時間作用性β2刺激薬(LABA)配合剤の使用も推奨されています。

  治療ステップ1 治療ステップ2 治療ステップ3 治療ステップ4


基本
治療
吸入ステロイド薬
(低用量)
吸入ステロイド薬
(低~中用量)
吸入ステロイド薬
(中~高用量)
吸入ステロイド薬
(高用量)
上記が使用できない場合以下のいずれかを用いる
LTRA
テオフィリン徐放製剤
(症状が稀であれば必要なし)
上記で不十分な場合に以下いずれか1剤を併用
LABA
(配合剤の使用可)
LTRA
テオフィリン徐放製剤
上記に下記のいずれか1剤、あるいは複数を併用
LABA
(配合剤の使用可)
LTRA
テオフィリン徐放製剤
上記に下記の複数を併用
LABA
(配合剤の使用可)
LTRA
テオフィリン徐放製剤
上記のすべてでも管理不良の場合は下記のいずれかあるいは両方を追加
抗IgE抗体2)
経口ステロイド薬3)
追加
治療
LTRA以外の抗アレルギー薬1) LTRA以外の抗アレルギー薬1) LTRA以外の抗アレルギー薬1) LTRA以外の抗アレルギー薬1)
発作治療4) 吸入SABA 吸入SABA 吸入SABA 吸入SABA

LTRA:ロイコトリエン受容体拮抗薬、LABA:長時間作用性β2刺激薬、SABA:短時間作用性β2刺激薬

(喘息予防・管理ガイドライン2009)

長期管理薬の特徴

◆吸入ステロイド薬(ICS)
【効果】
ステロイド薬は現在の喘息治療における最も効果的な抗炎症薬です。中でも吸入ステロイド薬(ICS)は経口ステロイド薬に比べ副作用が少なく、長期管理薬の基本です。

●ICSの効果
1.喘息症状を軽減する
2.生活の質(QOL)および呼吸機能を改善する
3.気道過敏性を軽減する
4.気道の炎症を制御する
5.急性増悪の回数と強度を改善する
6.治療後長期の吸入ステロイド薬の維持量を減少する
7.喘息にかかる医療費を節減する
8.気道壁のリモデリングを抑制する
9.喘息死を減少させる

喘息予防・管理ガイドライン2009

*ICSの使用本数が年に1本増えるごとに喘息死のリスクが21%減少することが報告されています。

☆喘息死とICSの使用本数との関係

喘息死とICSの使用本数との関係  
対象:カチュワン(カナダの健康保険に登録している喘息患者のうち喘息で亡くなった66例と、この死亡例と性別・年齢・治療状況・重症度が合致する対照2681例
方法:カナダの健康保険データベースに登録されたいた、喘息治療薬を処方されている患者を追跡し、吸入ステロイド薬を処方されている患者を追跡し、吸入ステロイド薬使用本数と喘息死比率を算出した。

(Suissa S. et al.: N Engl J Med. 343(5): 332-336, 2000)

【位置づけ】
ICSは全ての治療ステップにおいての基本治療であり、第一選択薬となっています。

【用量の選択】
良好なコントロールを目指し、治療ステップに応じて投与量を調整します。

各吸入ステロイド薬の治療ステップ別推奨量

薬剤名 治療ステップ1~2
低用量
治療ステップ3
中用量
治療ステップ4
高用量
BDP-HFA 100~200μg/日 200~400μg/日 400~800μg/日
FP-HFA 100~200μg/日 200~400μg/日 400~800μg/日
CIC-HFA 100~200μg/日 200~400μg/日 400~800μg/日
FP-DPI 100~200μg/日 200~400μg/日 400~800μg/日
BUD-DPI 200~400μg/日 400~800μg/日 800~1,600μg/日
MF-DPI 100~200μg/日 200~400μg/日 400~800μg/日

BDP-HFA:キュバール®
FP-HFA:フルタイド®エアー
CIC-HFA:オルベスコ®
FP-DPI:フルタイド®ディスカス、フルタイド®ディスクヘラー
BUD-DPI:パルミコート®タービュヘイラー
MF-DPI:アズマネックス®ツイストヘラー

(喘息予防・管理ガイドライン2009)

【副作用】
吸入薬の場合、注射薬や経口薬に比べ全身性の副作用は非常に少なくなります。
副作用
吸入ステロイド薬は日本で20年以上使用されており安全性について多くのデータがある

(喘息死ゼロ作戦の実行に関する指針:厚生労働省 喘息死ゼロ作戦評価委員会)

◆長時間作用性β2刺激薬(LABA)
【効果】
LABAは長時間にわたり気管支拡張効果を示し、長期管理薬として有用で、呼吸機能の改善や喘息発作の予防に効果があります。

吸入β2刺激薬の効果発現時間と作用持続時間

効果発現時間 作用持続時間
短時間作用性
SABA(4~6時間)
長時間作用性
LABA(12時間以上)
迅速(約5~6分) ・サルブタモール硫酸塩
・プロカテロール塩酸塩水和物
・フェノテロール臭化水素酸塩
・オルシプレナリン硫酸塩製剤
・ホルモテロールフマル酸塩水和物
(本邦では未承認)
緩徐(約15分)   サルメテロールキシナホ酸塩

SABA : short acting β2-agonists / LABA : long acting β2-agonists

(ガイドライン/ガイダンス 気管支喘息 滝澤 始 編)

【位置づけ】
治療ステップ2からICSとの併用薬として推奨されています。
(長期管理薬として用いるときはICSと併用することが必須とされています。)

【副作用】
LABAには吸入薬、経口薬、貼付薬があり、副作用として振戦、動悸、頻脈などがみられます。

◆吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬(ICS/LABA)配合剤

【配合剤の利点】
ステロイドとβ2刺激薬を同時に吸入することで、互いの作用を増強することが知られています。
ICS・・・β2受容体数を増加させます。
LABA・・・ステロイド受容体の核内移行を促進し、ステロイドの抗炎症作用を増強させます。
薬剤名
アドエア®ディスカス、アドエア®エアゾール
シムビコート®タービュヘイラー

ステロイドとβ2刺激薬の相乗作用
ステロイドとβ2刺激薬の相乗作用

(Barnes PJ.: Eur Respir J. 19: 182-191, 2002)

◆ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)

【効果】
・気管支拡張作用と気道炎症抑制作用を有しています。
・アレルギー性鼻炎合併喘息、運動誘発喘息、アスピリン喘息の長期管理に特に有用とされています。

【位置づけ】
・吸入ステロイド薬(ICS)が吸入できない場合(治療ステップ1)やICSの併用薬として使用します。
・長時間作用性β2刺激薬(LABA)と比べて呼吸機能の改善効果では劣るが、好酸球炎症の抑制効果では優るとの報告があります。

◆テオフィリン徐放製剤

【効果】
・気管支拡張作用に加え、抗炎症作用を有しています。

【位置づけ】
・吸入ステロイド薬(ICS)が使用できない場合(治療ステップ1)やICSの併用薬として使用します。

◆抗IgE抗体(ヒト化抗IgEモノクローナル抗体)

【効果】
・増悪予防、症状スコア軽減、QOL改善効果、呼吸機能(1秒量やPEF値)改善作用が認められています。
・経口ステロイド薬の減量が可能となります。

【位置づけ】
・治療ステップ4の患者さんでは、高用量ICS、長時間作用性β2刺激薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、テオフィリン徐放製剤で管理不良の場合に追加で用いられます。
・通年性吸入抗原(ダニ、動物、真菌など)に感作されている重症アトピー型喘息患者さんが適応となっています。
・現在唯一のヒト化モノクローナル抗体です。

◆副腎皮質ステロイド薬

【効果】
・副腎皮質ステロイド薬(以下、ステロイド薬)には吸入薬、経口薬、静注薬、筋注薬があります。
・ステロイド薬は一般的に、抗炎症作用、抗アレルギー・免疫抑制作用、糖代謝や脂質代謝など物質代謝作用、血液に対する作用などがあります。

喘息予防・管理ガイドライン2009

【位置づけ】
・経口ステロイド薬は吸入ステロイド薬や長時間作用性β2刺激薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬などを最大限に使用しても管理できない場合(治療ステップ4)に選択します。

【副作用】
長期におよぶステロイド薬投与による全身性副作用は、骨粗鬆症、高血圧、糖尿病、視床下部-下垂体-副腎系抑制、肥満、白内障、緑内障、皮膚菲薄化、筋力低下があります。

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発作時の治療

一般的な発作の治療薬

◆吸入β2刺激薬
・短時間作用性吸入β2刺激薬(吸入SABA)は発作治療の基本的な治療薬です。 ・急な喘息症状に際しては吸入SABAを最初の1時間は20分ごと、以後1時間ごとを目安に改善するまで吸入します。ネブライザーによる吸入も効果的とされています。

◆アドレナリン0.1%皮下注射
・β2刺激薬の吸入でも十分な効果が得られないような緊急の場合に使用します。

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COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)慢性閉塞性肺疾患

COPDの定義

COPDの定義COPDとはタバコを主とする有害物質を吸入曝露することで生じた肺の炎症疾患である。呼吸機能検査で正常に復することのない気流制限を示す。気流閉塞は、末梢気道病変と気腫性病変が様々な割合で複合的に作用することにより起こり、進行性である。臨床的には徐々に生じる体動時の呼吸困難や慢性の咳・痰を特徴とする。(JGL2009年 第3版)

各病変から起こる臨床症状

COPDの定義

COPD の亜型は、上記の画像所見の分類の他に、臨床上の病像や呼吸機能などの面から分けた型による解析の重要性も示唆されている。

COPDの疫学

•世界各国のCOPD の有病率調査では、10%前後とする報告が多い。
•2001 年のWHO 調査では、高所得国における死因の第5 位、低・中所得国では第6 位である。
•NICE study の結果では、日本人の有病率は8.6%、40 歳以上の約530 万人、70歳以上では約210 万人が罹患していると考えられた。
•わが国では死因の第10位であるが、男女ともに65 歳以上あるいは75 歳以上の高齢者の割合が増加しつつある。

*NICE study(Nippon COPD Epidemiology Study)
NICE study

・福地先生(順天堂大学)らが行った大規模な国内疫学調査 被験者:2,666人
・実施年:2000年4月~2001年1月 全国18都道府県の35施設
・方法:無作為に抽出された40歳以上の一般住民にスパイロメトリーと健康調査票を実施
・協力会社:日本ベーリンガーインゲルハイム社
・参考文献:Fukuchi et al. Respirology 2004; 9; 458-465

COPDによる脂肪増加とタバコの消費量の関係

死因順位(TOP10)2008年
死因順位(TOP10)2008年

COPDと喘息の鑑別

  COPD 喘息
発症時期 中年期に発症 若年期(or小児期)に発症
症状 徐々に進行
労作時の呼吸困難
日により異なる
夜間と早朝に起こる
気流制限 大部分は非可逆的な気流制限 大部分は可逆的な気流制限
その他 長い喫煙歴 アレルギー、鼻炎、湿疹が同時に存在する喘息の家族歴
炎症細胞 好中球、マクロファージ、CD8+Tリンパ球 好酸球、CD4+Th2リンパ球、肥満細胞

異なる点は、喘息は症状が発作性であり、治療によるある程度元の状態に戻りますが、COPDは常に気道が狭くそして徐々に進行していきます。ともに炎症が原因となりますが、炎症に関わる細胞等が異なります。

COPDの診断基準

1.気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーでFEV1 / FVC<70%を満たすこと

2.他の気流閉塞をきたし得る疾患を除外すること

鑑別を要する疾患
気管支喘息、びまん性汎細気管支炎、先天性副鼻腔気管支症候群、閉塞性細気管支炎、気管支拡張症、肺結核、塵肺症、肺リンパ脈管筋腫症、うっ血性心不全、間質性肺疾患、肺癌

COPDの症状

•COPD に多い症状は、慢性の咳と痰、体動時の呼吸困難である。
•症状は質問票を用いてできるだけ客観的に評価する。
・身体所見は重症にならないと出現しないことが多いので、異常がなくてもCOPDを否定できない。

COPDの症状

COPDの検査

COPDの胸部単純X線写真
COPDの胸部単純X線写真

◆画像診断
•胸部単純X 線写真は、他疾患の除外や進行した気腫性病変および気道病変の診断に有用であるが、早期の病変検出は困難である。
•早期の気腫性病変の検出には高分解能CT(HRCT)が有用である。気管支拡張薬吸入後におけるFEV1/FVC が70%未満の時に、COPD による閉塞。

◆呼吸機能検査
•COPDの診断には、スパイロメトリーによる閉塞性換気障害の検出が必要である。
•気管支拡張薬吸入後におけるFEV1/FVC が70%未満の時に、COPD による閉塞性換気障害があると判定する。
•COPD のガス交換機能の低下は、DLCOの測定により評価できる。

(『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第3版 簡易版(監修 東京女子医科大学第一内科 主任教授 永井 厚志 先生)』より)

COPDの治療

◆安定期の管理
安定期の管理

何よりも、まず!禁煙です
□喫煙は呼吸機能を低下させる。禁煙は呼吸機能の低下を抑制し、死亡率を減少させる。(エビデンスA)
□禁煙はCOPDの発症リスクを減少させ、進行を抑制する、最も効果的で経済的な方法である。(エビデンスA)

安定期の管理

◆薬物治療
薬物治療

◆ワクチン
•インフルエンザワクチンはCOPD の増悪による死亡率を50%低下させ、すべてのCOPD 患者に接種が勧められる(エビデンスA)。
•肺炎球菌ワクチンは65 歳以上のCOPD 患者および65 歳未満で% FEV1が40%未満のCOPD 患者に接種が勧められる(エビデンスB)。

『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第3版 簡易版(監修 東京女子医科大学第一内科 主任教授 永井 厚志 先生)』より

◆増悪時の薬物療法
・薬物治療の基本は抗菌薬、気管支拡張薬、ステロイド薬である。特に、気管支拡張薬とステロイドの有効性のエビデンスが高い。
・増悪時の呼吸困難の悪化に対して最初に行う治療は短時間作用性気管支拡張薬の吸入である(エビデンスA)。
・気管支拡張薬としては、β2刺激薬が第一選択薬(エビデンスA)であるが、効果不十分な時には、短時間作用性抗コリン薬の吸入を併用してもよい。ただし、その効果についてはエビデンスは乏しい(エビデンスD)。
・吸入用ステロイドと長時間作用性β2刺激薬の配合薬はそれぞれの単独使用よりも増悪に対する予防効果が大きい(エビデンスA)。

増悪時の薬物療法

◆非薬物療法
呼吸リハビリテーション

在宅酸素療法

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